経済学に関する覚え書き

〜マクロ経済に関する覚え書き〜

経済学の基本事項

コストはすべて人件費

資源の採掘にはエネルギが必要だが、そのエネルギも結局は人件費に還元される。
何故ならば、金銭を欲しがるのは人間だけだから。

人が幸せになるのは購入(消費)したとき

購入とは、他者の労働の成果を合法的に自らのものにする行為である。
(まれに不幸になるために消費する人もいるが……)

社会全体の貯蓄は不変である

貯蓄を、収入−支出と定義した場合、社会全体での貯蓄は不変となる。
誰かの支出は、誰かの収入になる。
収入の一部又は全てを貯蓄に割りあてた場合、支出が減少する。
結果として、社会全体での収入合計と支出合計の差は変化しない。

社会全体での貯蓄は不可能である

貯蓄を、収入−支出と定義した場合、社会全体での貯蓄は不可能である。
社会全体での収入合計と支出合計の差は0であるため、全員が貯蓄を増やす事はできない。

金融資産に物理的な価値はない

預金等の金融資産は価値を持たない。
金融資産とは、結局は借用証であるため社会全体では価値がない。
(当事者間での金銭の移動を約束するだけなので)
以下はその説明。

とある国で政府が水道を建設することにした。
建設によって生ずる資産を資金調達方法毎に比較してみる。
1.徴税による資金調達
税金として集めた金を使って水道を建設した場合
・水道設備が国の資産として残る。
2.国債の直接販売による資金調達
国債を国民に直接販売して水道を建設した場合
・水道設備が国の資産として残る。
・国債が国民の資産として残る。
3.国債の間接販売による資金調達
国債を銀行などの金融機関に販売する。(銀行は国民から集めた預金で購入)
・水道設備が国の資産として残る。
・国債が銀行の資産として残る。
・預金が国民の資産として残る。
どの資金調達方法であっても国民から集められた金銭は建設作業の人件費として費やされ国民に還流される。
結果として政府の持つ金銭と国民(民間)の持つ金銭は変化せず、水道設備だけが物理的な資産として残る。
投下された労働力が同じであると仮定すれば、
1.と2.を比較する。
1.と2.の価値が同じであるならば国債は無価値でなければならない。
2.と3.を比較する。
2.と3.の価値が同じであるならば預金は無価値でなければならない。

よって、預金および国債は無価値である。

経済成長は借金から開始される

借金または貯蓄の取り崩しによる収入以上の支出が経済成長の開始である。
誰かの支出が、誰かの収入になる以上、経済成長(=フローの増加)は支出から開始される。

投資は社会全体では貯蓄と化す

固定資産形成に費やされる金銭を投資と定義する。
これは純粋な支出増である。貯蓄の定義が収入と支出の差分である以上、投資された金銭は他者の貯蓄となる。

借金はフローを増やす

社会を流通する金銭の額が有限であるため、貯蓄には上限が存在する。
しかし、借金には上限が存在しない。(銀行と政府は理論上、際限なく金融資産を創造できる)

GDP(国内総生産)の定義

その国で生産された付加価値の合計額。(市場で取引された財やサービスの生産のみを集計する。)
国民総生産 := 消費支出+投資支出+政府支出+経常収支
経常収支 := 輸出 − 輸入


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Last update:2019/03/10