砲に関する覚え書き

〜大砲に関するメモ〜

砲術とは

大砲の撃ち方を砲術という。
砲弾を高温高圧のガスの圧力で押し出すため、砲身にはとんでもない圧力が加わる。
砲身自体の重量もかなりのモノなので、砲身は発射の度に捻れるわけである。
したがって砲の特性は、撃つ度に複雑怪奇な変化をする。
こんなイイ加減なモノで目標に当てる為のノウハウが「砲術」である。
(旧海軍の演習で挟差状態で100発以上撃って命中が出なかったという実例あり)

要約:「一定の角度で一定の発射薬を使って同じ型式の砲弾を撃ち続ける。」

弾薬について

弾頭と発射薬でワンセット

弾頭

えげつないものがいっぱい。
榴弾(炸裂弾)
弾頭内部に炸薬を詰めたもの。着弾の衝撃で爆発し破片を散布する。
陸軍の標準装備。破片は非常に広範囲に飛び散る。
焼夷弾
「燐系化合物を成形した弾芯」を被甲したもの。
着弾するとケースが壊れて着火(自然発火)する。
徹甲弾
弾芯を鋼鉄,タングステン,劣化ウランで作成したもの。
焼夷徹甲弾
徹甲弾に燐系化合物を詰めたもの。装甲貫通後、内部で発火する。
徹甲榴弾
徹甲弾に炸薬を詰めたもの。装甲貫通後、内部で爆発する。
成形炸薬弾
モンロー効果で装甲に穴をあけ、内部を焼損するもの。
粘着榴弾
装甲に密着した状態で起爆させ、その衝撃で装甲内面を吹き飛ばすというもの。
曳光弾
弾頭尾部に発光薬を詰めたモノ。

陸上

大砲(榴弾砲)

常識的な大砲(榴弾砲)のスペックは、
口径10〜15センチ、重量5トン程度、射程20〜30キロ、毎分2〜5発
耐久性、価格、信頼性、弾薬の運搬などで、この位になるらしい。
米軍にはヘリで輸送することを目的に重量を半分にした砲が存在するけど。

大口径砲

最凶の陸軍国家は独だった...
いずれも列車砲だが、こんなもの使わず、V1で攻撃してればロシアに勝てたかもしれない。
ドーラ
口径:80センチ
重量:1500トン
射程:40〜50キロ
砲弾重量:
徹甲弾 7トン
榴弾  5トン
発射速度:1時間あたり1〜2発
カール
口径:80センチ
諸元不詳 発射速度などはドーラと大差がなかったらしい
ガンマ
口径:43センチ
諸元不詳 発射速度などはドーラと大差がなかったらしい

スーパーガン 〜多薬室砲〜

ながいながいながい砲身に多数のガス補給装置(薬室)をつけたモノ.
砲弾の通過にタイミングを合わせて推進ガスを供給する事により、連続して砲弾を加速するというコンセプト。
(砲身長は100m以上あるが、口径は10〜20センチ程度)
個々の薬室は弱い圧力に耐えれば良いので単純なものでよい。が…点火タイミングが非常に難しい。
高速燃焼火薬と多数の通過センサ、圧力センサを使用する必要がある...

第二次大戦中ならともかく、現代では衛星から丸見えになるため1回使用したら反撃喰らって終わりであろう。
手間暇掛けて建設し調整しても1回しか使えないのでは、素直にミサイルを使った方が安上がり...

海上

大和級

口径:46センチ
砲身長比:45
砲弾重量:1〜1.5トン
射程:40キロ程度 観測機なしだと当たらなかった...

アイオワ級

口径:40センチ
砲身長比:50
威力は大和の46センチと大差なし


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Last update:2009/03/08